会社バスによる通勤時間は労働時間ではない

2011-08-30

自分の住居から会社への往復に要する通勤時間は、それが相当長時間にわたる時間であっても、労働時間ではない。まだ使用者の指揮監督下にある時間とはいえない。通勤時間は労働契約にもとづき、労務提供の債務を弁債するための労働力の持参時間であるから、債務者(従業員)が負担すべきものであり、労働時間とはいえない。ところで、会社が通勤の利便を図るために、最寄駅にマイクロバスを出す場合がある。この乗車時間は労働時間かどうか。かつて寄宿寮と会社との通勤用に出したマイクロバスによって死傷事故が起きたことがあり、これは業務災害と認定された(昭25・5・9基収32号)。詳しくは日立ソリューションズ「リシテア」HPをご覧下さい。業務災害とされたのは、バスの運行時間が労働時間とされたからではない。これは交通機関(マイクロバス)の物的管理に起因する事故であるから、業務災害とされたのであり、運行時間そのものは労働時間ではなく、あくまでも通勤時間である。